いつでもあの海は

いつでもあの海は僕の友だち
大きな夢を持てと未来へ招く
波が激しく 砕けるように
大空に海の歌 遠く響くよ
いつでもあの海は僕の心に
どんな時も愛と勇気をくれる
波が優しく ささやくように
繰り返す海の歌 風も歌うよ

 臨海学校の到着式後、家に向かう校庭の車の列。どの車も3日間で成長した5年生の充実感とわが子を迎えたおうちの方の安心感で満ちあふれていました。車の列を見送りながら、退校式の5年生の素晴らしい歌声が心の中で聞こえ、わたしは幸福の3日間を振り返っていました。

 3日間とも雨の覚悟で、映画のDVD2枚、算数プリント集、水族館の思い出をまとめる用紙などを用意して向かった臨海学校。関越トンネルを抜けると、新潟県は明るい青空で、D小の5年生を迎えてくれました。レク係の子が一生懸命バスの中を盛り上げ、バスガイドさんが心を込めて、新潟県の風景や米作りについて説明して下さり、予定通り臨海学校に到着しました。本物のカントリーエレベーターも見られました。
 第一日目は、さわやかな夏空でスタートしました。4組の代表の子どもたちも大活躍の入校式。児童代表のあいさつやピアノ伴奏や指揮のすばらしさが感動を与えてくれました。そして、
 予定通りの第1回目の海水浴。子どもたちは、冷たい海水に悲鳴を上げながらも、海の中の生き物たちを発見しながら、思いっきり楽しんでいました。この臨海学校で初めて海を体験した子もいて、5年生と寺泊の海との出会いは大成功でした。
 過ごしやすい寺泊の最初の夜のキャンプファイアー。弥彦山の大天狗や小天狗を迎えての厳かな点火式を経て、『ジェンカ』、『マイムマイム』、『ジンギスカン』のフォークダンスやM先生の『猛獣狩り』ゲームや花火などで大いに盛り上がり、1日目は楽しく過ぎました。
 天気予報では、曇り後雨の第2日目。2回目の海水浴に行くと、幸運にも雲の合間から太陽が顔をのぞかせました。予定を変更して、午前中にスイカ割りを行い、「右、右。」「左、左。」の声援が寺泊の海岸に鳴り響きました。暑すぎず、涼しすぎずの気候の中、みんなでほおばったスイカはとても甘かったです。
 5分前行動が定着していた午後。昼寝が終わり、306号室の男子が早々と水着に着替えていると、天気予報通り、ポツポツと雨が降り始めました。5年の担任でいろいろと検討した結果、泣く泣く3回目の海水浴を取りやめ、算数プリント集ではなく、夜に予定されていた室内オリンピックを行うことになりました。突然の変更にとまどいながらも、レク係は大急ぎで準備して、なんとか実施することができました。この時の5年4組の団結力はすばらしく、ぞうきんがけリレー、フラフープリレーでは、第1位、ピンポン球運びリレーでも第2位というとてもいい結果を出すことができました。5年4組としてのまとまりができた意義のある室内オリンピックでした。
 2日間思う存分楽しんだ臨海学校での生活。疲れが出始めて、2日目の夜は、映画鑑賞会を行いました。雨を想定して用意したDVDがここで役立ちました。食堂の大スクリーンで居眠りをしそうになりながら見た映画『シュレック』は、笑いでみんなの疲れた体を癒してくれました。
 二晩ともぐっすりと眠った最終日は、予定通りの寺泊水族博物館の見学です。天気は、曇り。外を歩くには、ちょうどいい気候です。高台にある臨海学校から出発するとき、佐渡島が海の向こうにくっきりと見えました。おみやげを先に買って、水族館を見学。『流氷の天使』クリオネ特別展を始め、さまざまな海の生き物に出会うことができ、子どもたちも興奮状態でした。特に、テッポウウオの射撃ショーでの早業に、みんな「オー。」と大歓声をあげていました。水族館の帰りは、予報通りの雨。あんなにはっきりと見えていた佐渡島も雲の中へ。
 3日間を通して、子どもたちの活躍は素晴らしく、退校式では、教頭先生に各係の仕事ぶりをほめていただきました。最後に歌った『いつでもあの海は』の歌を聴いたとき、この3日間で初めて子どもたちの姿が涙でかすみました。
 臨海学校の職員の方々、引率して下さった先生方の温かいご指導の中、5年生の心が一つになって過ごせた臨海学校での生活は、子どもたち一人一人をたくましく成長させてくれました。残された課題を新たな目標にし、今年度の後半に向けてみんなでがんばっていきたいと思います。
 保護者のみなさん、臨海学校の準備など、いろいろと支えていただきありがとうございました。うれしいことに、保険証のコピーは一度も使うことはありませんでした。そのままお返しします。

シュレック [DVD]

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