悲しい本

 今日、偶然、『悲しい本』(マイケル・ローゼン クエンティン・ブレーク/あかね書房 )という大人用の絵本に出会いました。

 いろいろな悲しみに出会った時、その気持ちを代弁してくれるような絵本で、心がすくわれるような気がします。

 この本は最愛の息子を失った主人公がずっと悲しみから解放されないのですが、結局最後に、息子と楽しく過ごしていた頃の思い出によって悲しみを乗り越えることができます。息子との絆が深まれば深まるほど、悲しみも深まる。でも、悲しみから救ってくれるのも愛する息子でした。

 この本は、自分の子どもとできるだけ関わって、愛情を注ぎなさいと言っているのだと思いました。

 誰にも、なにも話したくないときもある。
 誰にも。どんなひとにも。誰ひとり。…
 私の悲しみだから。
 ほかの誰のものでもないのだから。

という文章から始まり、最後はとても心が温かくなります。

悲しい本 (あかね・新えほんシリーズ)

悲しい本 (あかね・新えほんシリーズ)