友だちはいいもんだ

「死んでもはなすんじゃない!」
給食のコンテナー室から大食缶や小食缶など運ぶのに給食当番に手渡すときに、毎日わたしが言っている言葉です。給食当番は、クラス全員の大切な食べ物を運ぶという責任があり、こぼして体にかかったときは大やけどをする危険性がある大きな任務を背負っているので、命がけでやってほしいと願っているからです。

 でも、昨日は、給食当番が教室を目前にし、ろうかでごはんをこぼしました。それも全部。幸いやけどなどはありませんでしたが、みんなの大切なごはんは一瞬にしてゴミに変わりました。こぼしてしまった子たちは、泣きながらすぐにごはんを手で一生懸命拾ってきれいに片付けました。自分たちのやってしまったことの責任をとても感じていたようです。

 起こってしまったことは、仕方がありません。すぐに気持ちを切り替え、給食当番の責任の重さを体験的に学習することにしました。厳しすぎるかもしれませんが、昨日は、他のクラスのやさしい心遣いをあえてお断りして、みんなでごはんなしで給食を食べました。たまたま昨日は2人の子がこぼしてしまいましたが、だれが給食をこぼすかわかりません。わたしたち『一人一人は、みんなのために』当番の仕事を担っていることをわかってほしいと思います。

 うれしかったのは、他の子どもたちの態度。失敗してしまった子の気持ちを考えて、誰一人こぼしてしまったことを責める子はいませんでした。『みんなは二人のために』思いやりを持って接してくれたのです。給食の時間は、こぼしてしまった子の『みんなに対する申し訳ない気持ち』とみんなの『失敗しまった子を許すやさしい気持ち』が通い合った素敵な時間になりました。本当にいいクラスだと思います。(担任は、昨日の給食の時間を一人で感動しながら過ごしていました。仲間っていいですよね。)


友だちはいいもんだ 目と目でものが言えるんだ
困った時は力をかそう 遠慮はいらない
いつでもどこでも君を見てるよ
愛を心に君と歩こう

  みんなは一人のために 一人はみんなのために
  みんなは一人のために ひとりのために

友だちはいいもんだ 言いたいことが言えるんだ
悲しいときは励ましあおう 心はひとつさ

大人になっても忘れはしない
夢を大事に君と進もう

  みんなは一人のために 一人はみんなのために
  みんなは一人のために ひとりのために


 この歌は、つぎの音楽集会で歌う『友だちはいいもんだ』という歌の歌詞です。みんなで生活していると、いろいろなハプニングが起こります。でも、そのときに、お互いの気持ちを思いやることが大切だと思います。そうやって、お互いいい仲間になっていくのだと思います。

一人はみんなのために みんなは一人のために

 これからも、お互いの失敗をカバーしあいながら、思いやりながら仲よくしていきましょう。