14 驚きのイングリッシュ・ブレックファスト


 ロンドンの3日目は、ゲストハウスが満室だったので、ハイドパーク近くの「モントカーム・ホテル・ニッコー・ロンドン」というランクでいうと中の上のホテルに安く泊まれました。そして、この旅でゆい一のイングリッシュ・ブレックファストを食べることになりました。

 一階のレストランに行くと、一番すみの2人用のテーブルに案内され、希望のたまご料理と飲み物を聞かれました。わたしが、たのんだのは、「ポーチドゥ・エッグ」。黄身が半熟の温泉たまごのようなものが小皿にのっているものを想像して注文しました。そして、バイキングスタイルの料理のおいてある場所へ。そこには、ハム・チーズ・レタス・サーモン・フルーツ・シリアル・ヨーグルトなど、いろいろおいてありました。その日は帰国する日で、機内食が出るまでに、いつ食べられるかわからないので、多めに料理を持ってきました。

 そして食べ始めると、注文した「ポーチドゥ・エッグ」が運ばれてきました。それを見て、わたしは驚きました。小皿に卵が一つでなく、卵の下にパンのようなもの、ハッシュドゥポテト・焼きトマト・ベーコン・ベークドビーンズ・焼きマッシュルーム・ソーセージ・それに中央に置かれているブラックプディングが、どっさりと大皿にもりつけてあります。そのほかに、テーブルにはちがう種類のパンが4つも置いてあります。わたしは、これが朝食かと思い、目をうたがいました。そして、先ほどたくさん料理をとってきてしまったことを後かいしました。

 結局、わたしは、食べきれず、料理を残してしまいました。
「I was surprised at such a big breakfast.(こんな量のある朝食におどろきました。)」
とわたしが言うと、ボーイさんが
「Thank you very much.(ありがとうございます。)」
と、答えました。そして、わたしは、持ってきてしまったけれど食べられなかったヨーグルトのびんを指し、
「My stomach is full.I am sorry I can’t eat it. May I put it back?(おなかがいっぱいで食べられません。もどしていいですか。)」
と言うと、ボーイさんは
「Keep it there, please.(そのままにしておいてください。)」
と言いました。

 それから、わたしは、よくばってしまったことをはずかしく思いながら、レストランを後にしました。結局、このときのイングリッシュ・ブレックファストがこの旅でもっともごうかな食事になりました。