7 ロンドンの住宅

ロンドン


 ロンドン・ヒースロー空港から、エアバスに乗って市内に向かうとき、たくさんの街並みが見えました。そこで気づいたこと。日本だったら南向きに大きな窓がついていて、その方向が正面という感じですが、ロンドンの場合、方位に関係なく、通りに面したほうに玄関と大きな窓があって、そちらが正面という感じでした。だから、通りから見た住宅はすべてその家の正面を見せているのです。

 ロンドンの最初の二泊は、ホテルではなく、リージェントパークという公園の近くにある一般の人が住んでいる住宅をお客さんがとまれるようにしているゲストハウスにとまりました。みなさんのお父さんやお母さんがもしかしたら見たかもしれない映画『ノッティングヒルの恋人』の主人公が住んでいたようなタイプの住宅です。4階建てのアパートのようなところです。

 ロンドン住宅のおもしろいところは、日本だったら各階ごとに別々の家族が住むように作られていますが、一つの家族が間口のせまい1階から4階まで使うようにできています。つまり各階はとてもせまくて、部屋は2つずつぐらいで、それが4階まであるのです。だから、キッチンは1階、シャワールームは3階、子ども部屋は4階というように生活するにはとても不便です。階段もせまくて急、一つ一つに部屋も小さく区切られていてせまいです。わたしの泊まった部屋は、3階のシングルルームでした。これが、日本の4畳半の部屋よりちょっとせまいくらいの部屋です。きっとロンドンの都会に住む子どもたちはこんな部屋で生活しているのだと思いました。シャワールームがとなりにあったのですが、よくそうはなく、シャワーだけでした。ロンドンの都会生活は、お年寄りや子どもにとってはすごく、くらしづらい気がしました。

 だから、ロンドンのお金持ちの家庭は、いなかに家を持っています。そして、ロンドンの人たちは、年をとったらいなかに住むことが夢だそうです。だから、この県に住むわたしたちは、ロンドンの人から見るとあこがれの土地に住んでいるのだと思います。わたしたちの住むふるさとといなかの生活を大事にしていきたいですね。