マーチングバンドの青春〜岐阜・高校生チームの270日〜

 為末選手の授業に続いて、『マーチングバンドの青春・岐阜・高校生チームの270日』という番組を見ました。高校生たちの意気込みのあまりのすごさに、見入ってしまいました。もちろん涙なくしては見られませんでした。

 6年連続で全国大会に出場し、金賞も受賞してきた岐阜県立岐阜商業高校吹奏楽部。入部する生徒たちの多くが、もともとはマーチングはおろか、これまで楽器を手にしたことのない初心者で占められているそうです。

 この高校では、4月、入部した生徒が大会の行なわれる12月までに、めざましい成長を遂げ、短期間でチームの大きな力となっていきます。

 公立高校のごく普通の吹奏楽部。経験者だけではなく、吹奏楽をやってみたいと集まった部員たちが醸し出すハーモニーには、“演奏する楽しさ”“みんなでひとつのことを成し遂げたいという一体感”が満ちあふれています。

 部員全員で、全国大会に挑んだ高校生たち。リーダーであるマーチング課長が全員をひっぱり、各パートリーダーが彼女を支えます。金管楽器、打楽器、カラーガードなど、全部員120名。その一人一人が一糸乱れぬパフォーマンスを作り上げます。 腱鞘炎の痛みに絶え、チューバを持ち上げ、回転しながら隊列の練習をする部員。重い楽器を持ち、上体が揺れてしまい、先輩に厳しく叱られてしまう1年生。県予選が間近に迫る中、微妙な手の角度が揃わず、早朝全員が集まって練習する様子。高校生の困難を乗り越えていく姿に心が打たれます。

 そして、ついに7年連続全国大会出場。全国大会のグランプリは逃したものの、すべての力を出し切った部員たちの涙はとても美しかったです。

 吹奏楽を始めて1年も経たない部員も含め、気力とチームワークがあればここまでになることが分かり、高校生からたくさんの生きるパワーをもらいました。