スタンド・バイ・ミー

 明日から新学期。印象が少ない高校時代の思い出が一つ見つかったのでご紹介します。

 高校に入学してまもなく、中学のテニス部時代の時の友達から連絡があり、赤城山への夜間登山に行くことになりました。自宅から赤城の大沼まで歩いていくという計画です。わたしは、小学校5年の富士山への夜間登山以来なので、少し不安に思いながらも参加することにしました。

 参加したのは、わたしを含めて5人。わたしが2年間すごしたテニス部の仲間たち。当日は天候も悪いのに計画を実行しました。ところが、その日はめずらしくわたしは体調が悪く、あることを心配しながら歩き始めました。実は、わたしはその日下痢気味でおなかが痛かったのです。

 歩き始めると、雨が降り始めました。それから、標高が高くなるにつれて、雨が激しくなり、と同時にわたしの腹痛も激しくなりました。でも、わたしはがまんしながら、目的地に向かって歩きました。真っ暗な山道。冷たい雨。我慢できないほどの腹痛。

 そんな苦しい状況の中、友人に励まされながら、歩き続けました。そして、ついに大沼に到着。時間はすでに明け方になっていました。そして、わたしはキャンプ場のトイレに飛び込み、用を足すことができました。わたしにとってはホッとできる瞬間でした。それから、休憩しながらも、何度もトイレに行きました。

 そして、帰りは、バスで帰る予定だったのが、「やっぱり歩いて帰ろう。」という提案で、家まで歩きました。雨はあがり曇り空。わたしの腹痛も治まりましたが、足はフラフラでした。わたしは、腹痛だったので、ほとんど何も食べていなかったのです。

 結局、友人に励まされ続け、わたしは最後まで歩くことができました。映画『スタンド・バイ・ミー』のような高校1年の時の体験。いまでも大切な大切な思い出です。友情ってすばらしい!