信州大学繊維学部進学説明会 (佐久市)


 昨日の午後は、佐久市で行われた信州大学繊維学部の進学説明会に参加しました。松本市から254号線を通って行きましたが、県内なのに約70?もあるので、長野県の広さを実感しました。

 繊維というと布を思い出してしまい、日本では衰えている産業というイメージですよね。でも、繊維学部では、繊維状のものは全て研究対象です。航空機の機体や人体なども含まれるそうです。日本でたった一つの学部で、世界の最先端のレベルの研究をしているそうです。繊維学部の話はすごくおもしろかったです。

 繊維学部には、7学科あり、キャンパスは上田市にあるそうです。繊維というものを通した、医学、理学、工学、経済学など幅広い範囲で、研究が行われいるそうです。

 応用生物科学科では、ウイルス、微生物、藻類、昆虫、植物、動物さらにはいろいろな生物が共存して成り立っている生態系について学べ、生物の持つ多様な能力と、その生命現象を解明する能力とともに、それを応用したバイオテクノロジーの研究ができるそうです。遺伝子組み換え技術で、蚕にクモの糸の成分を含む繭糸を吐き出させることに成功したそうです。クモ糸は鋼鉄繊維や炭素繊維よりも強くて軽く、繭糸は光沢もあり、両方の良さを持った新繊維として、医療用や防弾チョッキなどへの応用が期待されるそうです。

 繊維システム工学科では、日本で唯一、先端機能繊維の原料、製造方法、測定・評価方法を一貫して学ぶことができるそうです。例えば、スポーツ衣料、ジオテキスタイル、光ファイバースペースシャトルの耐熱材料、人工血管、水を浄化する中空繊維などです。蚕の動きをまねして東京ドームのような構造物を製作するロボットの開発などもしているそうです。

 素材開発化学科では、明日の先端技術を支える分子・ナノからマイクロそしてマクロに至る様々な新素材の「化学的」な研究開発をしているそうです。環境・エネルギー・資源問題等の解決で重要な役割を果たす研究者・技術者を育成しているそうです。

 機能機械学科では、「限りなくヒトに近い機能とヒトを超える性能」を持つ機械をキーワードに、多機能化された機械を作り出すための教育と研究を行っているそうです。機能設計、メカトロニクス、知能を持つ作業機械、柔軟体の力学、エネルギーと情報の流れ、機能材料などの分野を重要視して「概念の実体化」を目指しているそうです。この学科、昨日の説明会で最も人気が高く、JABEE(日本技術者教育認定機構)認定学科でもあるそうです。

 精密素材工学科は、資源・エネルギー・環境問題の解決に役立ち、持続性のある社会を目指した材料およびその製造プロセスや利用システムに関する学問を研究しているそうです。高活性な白金系ナノ触媒を開発し、携帯電話などに掲載可能なメタノールを燃料とする小型の燃料電池の実用化することに成功したそうです。この学科もJABEE(日本技術者教育認定機構)認定されているそうです。

 機能高分子学科では、最先端の科学技術に欠かせない高分子材料の構造・物性・機能を、分子レベルで解明し、高分子材料、生体材料、機能材料にまたがる新しい複合領域分野の開拓を目指しているそうです。

 感性工学科では、人々の幸福を実現するためには、各人の個性を重視し、感性を高める人間中心の新しい技術、すなわち、人々が幸せに生活していくための「もの」造りの科学技術を学ぶ学科だそうです。

 わたしは、これらの話に感動し、繊維学部のファンになってしまいました。

 佐久市からは、内山峠を通って帰りました。コスモス街道のコスモスは、ほとんど終わっていました。

 帰り道の富岡市で、パーラーエルというお気に入りの店でカレースパゲティというのを頼んでみました。

 家に帰り、信大生協で買った信州大学饅頭とマグカップを開けてみました。