TORINO〜GUNMA February 21-22, 2006

「もうなわとびのれんしゅうができなくて、さびしいです。」
「じゅぎょうさんかん、わくわくしています。」
 前日の子どもたちの日記。最後の授業参観への意気込みがとても感じられました。

 そして、いよいよ2月21日……。体育館にはたくさんの保護者の方々が詰めかけ、会場全体に気持ちの盛り上がりを感じました。手にはビデオカメラやデジカメ。有名人の記者会見のようでもありました。

 最初は、6年生を送る会の学年の出し物『D小の一年』の練習風景から見ていただきました。2年生としてはむずかしい3拍子の曲の合奏。昨日までボロボロの『めだかの兄妹』の1回目の演奏は、完璧に決まりました。2年生の能力はこの一年でとても高まっていることがわかりました。身体表現付きの合唱『ドレミの歌』、合奏『こんにちはトランペット』、合奏唱『かぼちゃ』、斉唱『たんぽぽ』、手話付き斉唱『たんぽぽ』とリハーサルは進みました。子どもたちは、いつも以上にT先生の指示や周りの楽器の音を聴き、心が一つになり、ベストの状態に近づいていました。

 そして、最後に全部を通しての本番。言葉を言う代表の子どもたちが、ちょうちょやめだかややかぼちゃやたんぽぽの絵を持つ子どもたちが、そして、合奏の要である打楽器の子どもたちが、タイミングをまちがえないよう必死でがんばります。全部の楽器の音も、全員の歌声もほとんどそろって、今までの中で最高の演奏ができました。本番の6年生を送る会できっと成功するという確信を持つことができました。

 後半は、いよいよ今日の発表が最後になるリズムなわとび『青春アミーゴ』。最初に2班、次に1班と、班ごとの演技。なわとびの技術には個人差がありますが、なわとびが足にひっかかっても演技をやめる子はほとんどいない状態と8の字がほとんど全員がきちんとそろう状態で、共に今までで最高の演技を見せることができました。そして、全員による最後の演技。ダンスもかっこよく決まり、立ったりすわったりするのもぴたりとそろい、見事な演技を見せてくれました。音楽に合わせて、楽しみながらなわとびを練習した3週間。なわとびの能力はどの子も高まりました。もうみんなで跳ぶことはありませんが、これからもリズムなわとび『青春アミーゴ』をご家族で楽しんで下さい。

 日本は一夜明け、イタリア・トリノは21日の夜。これまで低迷が続いたトリノオリンピック日本選手団。今までで最高の盛り上がりを感じなから、わたしは日本時間22日朝5時にテレビをつけました。パラベラ競技場で行われていたフィギュアスケート女子のショートプログラムでは、日本代表3人の華麗な演技が各国から訪れた観客や日本のテレビの前の視聴者を魅了していました。

 日本勢の一番手だった安藤美姫選手は、最初のコンビネーション・ジャンプで氷に手をついてしまい、場内からは大きなため息が漏れました。ただ、その後は持ち前の思い切りのよさを取りもどし、笑顔がはじけます。

 日本人トップの3位につけた荒川静香選手が、新作の赤い衣装で登場すると、駆けつけた家族やファンが立ち上がり、日の丸を振ります。オーケストラにアレンジされたショパンの『幻想即興曲』に乗って荒川選手がジャンプを決めるたびに、拍手も大きくなっていきます。ほぼミスなしでフィナーレを迎えると、会場は大きな歓声に包まれました。

 4位に続いた村主章枝選手の演技は、スパニッシュギターのゆっくりした旋律から始まりました。ほぼ完ぺきにジャンプをこなすと一転、激しい曲調に。それまで見とれていた観客からは、自然と手拍子が起こります。その手拍子に合わせて、見事なスピンやステップを披露した村主選手。演技が終わると手を顔の前に組み、感極まったように涙ぐみました。

 フィギュアスケート女子のショートプログラムの興奮がさめやらぬ日本・群馬2月22日午前8時30分(トリノ時間22日午前0時30分)。D小校内長なわ大会の第2回目を迎えていました。

 前回276回を跳んだ2年4組チームは、今回は300回以上を目指します。毎回変えてきた今回の回し手はKさん。直前の練習では、回し手も跳ぶ選手も前日の調子が戻らず、目標達成が危ぶまれます。しかし、始まる前に気合いを入れなおし、本番開始。

 笛の合図で試合が始まると、なんと次から次へと切れ目なく、子どもたちが飛び込み、ノーミスが続きます。子どもたちの心も一つになり、回数を数える声も一つに聞こえます。回し手のKさんの顔も真剣そのもの。チーム全体に「いけるぞ!」という雰囲気が盛り上がります。何度かの失敗もすぐに建て直し、長なわを回す速さも徐々に増して行きます。
「ピーッ。」
5分間の試合の終わりの合図を告げる笛の音が校庭に響きました。『353回』。この時、チーム全員から歓声が上がりました。みんなの心が一つになった5分間。見事に目標が達成できました。この日の給食では、300回を達成したお祝いにクラス全員で牛乳で乾杯をしました。こうしてクラスが一つになる喜びを体感し、校内長なわ大会は終わりました。全員の心にすばらしい思い出を残して……

 2006年2月21日・22日。トリノ、群馬。授業参観、フィギュアスケート、校内長なわ大会と、熱く燃えた2日間。

 日本代表3選手は23日のフリーで、D小2年生は3月7日の6年生を送る会で、すばらしい演技を再び見せてくれるでしょう。