文集『わくわく』と絵本『2004のしあわせ』

 わたしは、毎年文集の製本をある製本屋さんにお願いしています。前の学校で紹介され、製本の仕上がりもよく、突然製本をお願いしても快く引き受けてくれて、修了式までに間に合わせてくれるその製本屋さんが気に入っていました。昨年の今頃も同じように製本をお願いすると愛想のいい製本屋さんが、「今度うちの孫がD小に入ります。お世話になります。」とうれしそうに話してくれました。今年の1学期の家庭訪問で、Tさんのお宅へうかがうと、お母さんが「それはわたしの実家です。」と教えてくれました。偶然の出会いにわたしはびっくりしました。

 そして、今年もお願いした製本。先週の金曜日には、文集『わくわく』の1冊目をお届けしました。また、最終日には2冊目をお渡ししたいと思います。Tさんのおじいちゃんが愛情を込めて製本していただいた文集です。大切にしてください。なお、今回の製本は特別に格安料金でしていただきました。心から感謝したいと思います。そのおかげで学級費が余りましたので、一人に一冊ずつ連絡帳を買ってお渡ししたいと思います。来年度また素敵な連絡帳作りにご活用ください。

 さて、今日は、『2004のしあわせ』という手作り絵本をお渡ししました。これは、1年間の図工や書写の作品を貼り合わせて本のようにしたものです。本来なら、授業時間に子どもたちといっしょに作って仕上げたかったのですが、時間の関係で担任が作ってしまいました。放課後、子どもたちの描いた絵を見ながら貼り合わせていく作業は、この一年間の思い出に浸ることができ、たいへん幸せでした。

 そこで考えた絵本のタイトル。『2001のしあわせ』の本の題名にちなんで『2004のしあわせ』とさせていただきました。子どもたちの描いた絵は、この一年間過ごした中のとても幸せな瞬間です。また、2004年度の授業日数198日の中には、その他にも幸せな時間がたくさんあったと思います。「2004年の2004回のしあわせ」。この絵本を見ながら、1年1組で過ごしたたくさんのしあわせなできごとを思い出して下さい。

 Tさんのおじいちゃんのようにうまく製本はできず、失敗してさかさまに貼り合わせてしまったものもあって申し訳ありません。でも、できあがった25冊の絵本を見たとき、わたしは「2004以上のしあわせ」を感じてしまいました。本当に作れてよかったです。