わたしと小鳥とすずと
わたしと小鳥とすずと 金子みすゞ
わたしが両手をひろげても
お空はちっともとべないが
とべる小鳥はわたしのように
地面をはやくははしれない
わたしがからだをゆすっても
きれいな音はでないけど
あの鳴るすずはわたしのように
たくさんなうたは知らないよ
すずと 小鳥と それからわたし
みんなちがって みんないい
これは、小学3年の国語の教科書に載っている詩です。
わたしは、文章を考えるのが好きなので、学級通信をたくさん出すことが多いです。でも、他のクラスの担任の先生がわたしのように学級通信をたくさん出すとは限らないので、最初のうちはとても遠慮しながら出していました。
学級通信を発行しながら、いろいろ考えるのですが、A先生は、ピアノと歌がすごく上手で、いつもとても楽しい音楽の授業をしています。だから、そのクラスの子は、幸せだと思います。B先生は、百ます計算や長なわなど子どもたちに繰り返し練習させて、子どもたちの能力を高めています。だから、そのクラスの子は、とても幸せだと思います。C先生は、すごく絵が上手で、いつも授業の時、自分で絵を描いて、子どもたちの興味を持たせるような授業をしています。だから、そのクラスの子は、とても幸せだと思います。
わたしは、A先生やB先生やC先生のようなことは、まったくまねできません。できることは、学級通信を通して、子どもたちの作品や学校生活のことを知らせたり、メッセージを送ったりすることです。わたしは各担任や各クラスがみな同じでなく、上の詩のように、それぞれの担任がそれぞれの特技を発揮し、特徴のあるクラスを作ればいいと思っています。そうすることによって、各クラスが幸せになれるのだと思います。だから、途中から思う存分学級通信を発行させていただきました。
来年、新しいクラスになり、新しい担任の先生と出会うと思います。きっとまたちがった特技にふれ、ちがった環境の中で生活でき、とても楽しいと思います。だから、来年度「去年のように学級通信をたくさん出してください。」と言わないで下さい。わたしも、「去年の子は、給食もそうじも自分でできたよ。自分で気をきかせて、仕事をしていたよ。」などと言わないで、また新しいクラスで、その子どもたちのいいところをたくさん見つけて、楽しく過ごしていきたいと思います。なぜなら『みんなちがって みんないい』からです。
- 作者: 金子みすゞ,矢崎節夫,高畠純
- 出版社/メーカー: JULA出版局
- 発売日: 1984/08/30
- メディア: 単行本
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