子も親も

 1月23日の毎日新聞にこんな投書が掲載されていました。気になったので掲載します。
 我が家の少し先に公園がある。放課後ともなれば子どもたちが我先に駆けつけるが、せくあまりかよく転倒する。駆け足ではさほどではないが、自転車やスケートボードだと往々にしてけがをすることになる。

 今の子どもたちは、わずかなすり傷の血のにじみにも真っ青になり、泣き出し、時としてパニックを引き起こす。そこで応急手当てをしてやるのだが、ある時つけてやった薬がいけないと若い母親にどなり込まれたことがあり、以後は消毒だけにして、後は家で手当てしてもらえと帰すことにしている。

 こんなことが月に一度は必ずあるが、どの子もありがとうの一言もなく走り去り、その親ごからも何の言葉もない。もちろん礼を言ってほしくての行為ではないが、何か釈然としないものが残る。ならば見て見ぬふりを決め込めと言うご仁もあるが、それもできない。

 昔日の親たちは、こんな場合例外なく礼を言いに走ったものだ。子どもが家に帰っても何も言わないのか、親も気づかずにいるのか、あるいは告げられてもそれでしまいなのか。

 いずれにせよ、こんなのは親子の関係ではないと断言する。そして我が家にどなり込んだ若い母さんの捨てぜりふが今も耳を刺す。
 「余計なことすんなよ!」(62歳・埼玉県・男性)

 親切をするのも、されるのもむずかしい時代になってしまったのでしょうか。この記事を読んで、とても寂しい気もちになりました。でも、誰かに親切にしてもらったら、子どもたちも私自身もきちんとお礼が言えるようしたいと思います。