花

花びらのように散ってゆくこと 
この世界で全て受け入れてゆこう
君が僕に残したモノ  
“今”という現実の宝物  
だから僕は精一杯生きて  
花になろう

 最近見た中で最も感動した映画『今、会いにゆきます』の主題歌、オレンジレンジの『花』の歌詞の一部です。わたしは、この歌が大好きで、毎日車の中で繰り返し聴いています。先週の金曜日の午後もこの歌を聴きながら、出張に行きました。

 その日の出張では、わたしが最も尊敬する先生の講演を聞きました。先生は現在いろいろな事情で学校へ行けない子どもたちの適応教室で指導をしています。わたしは、以前、いろいろな事情からストレスをためこみ、それを学校で発散させるしか方法のない子を担任しました。その時、先生は、スクールカウンセラーとして、授業中彼を温かく受け入れ、付き添ってくれました。そして、放課後は、担任として他の子どもたちの指導もしなければならず、彼を全面的に受け入れてあげられないことに悩むわたしの相談に乗っていただき、支えてもらいました。
「先生に出会ったあの時の彼は、今頃精一杯生きて 花になっているだろうか。」
などと思いながら、学校に行けない子どもたちに精一杯尽くしているA先生のお話を聞き、先生の心の温かさにふれ、わたしは感動していました。(涙)

 そして、夜は『夜回り先生』こと、横浜の水谷修先生のドキュメンタリー番組を見ました。水谷先生は、中・高校生の非行防止と更生、薬物汚染の拡大防止のために、いつも夜の繁華街をパトロールし、子どもたちに声をかけ、電話やメールで相談に乗り、薬物防止の講演では全国を駆け回っている先生です。自分も重病にかかっているにもかかわらず、睡眠もほとんどとらずに、薬物中毒の子どもたちのために献身的に尽くす姿と先生の優しさに、心から感銘を受けました。(涙)

 この日、お話を聞いたり、テレビを見たりして、わたしが学んだことは、『家庭は、子どもたちにとって安心して甘えられ、家族と楽しく食事ができ、ぐっすりと眠れる場所であることが最も大切。』ということです。

夜回り先生と夜眠れない子どもたち

夜回り先生と夜眠れない子どもたち

 そして、水谷先生の力強い次の言葉が心に残りました。

 私は、子供たちは花の種だと考えています。どんな花の種も、植えた人間がきちんと育てれば、必ず時期が来れば美しい花を咲かせます。これは、子供たちも同じです。親が、教員が、地域の大人たちが、マスコミまで含めた社会全部が、子供たちを慈しみ愛し丁寧に育てれば、必ず時期が来れば花を咲かせます。