ギリシャのバスジャック事件

 さて、先月のギリシャで担当のガイドさんとなった方が、数年前に日本人グループが被害を受けたバスジャックの時の担当のガイドさんでした。

 確かそのときは長時間バス車内に監禁状態だったのですが、最終的に犯人は投降し、警察署にて自殺、他に被害者はなしでした。私もそのときツアー中で、日本に帰ったときはすでに決着もついているときだったのでよく知らない事件だったのですが、今回始めて、そのときの話を伺いました。

 犯人は別れた奥さんに村中に悪口を言いふらされ、子供にも会わせてもらえず、「気違い男」とバカにされ村八分になっていたそうです。狭い村のなかでそのような状態におかれ、誰かにこの苦しみを聞いてもらいたいとライフルを持ち出したまたま通りかかったバスを乗っ取り、汚職報道で有名な新聞記者を呼び、その人と話した後、やっと落ち着いたそうです。彼の自殺後、別れた奥さんは「もう別れて他人だから」とノーコメント。この話を聞いたとき、とても嫌な気分でした。