今日はテレビの誕生日


 今日は、日本でテレビ放送が始まってちょうど50周年ということで、朝からNHKでは特別番組を放送していました。

 わたしが生まれた時にはもうテレビ放送が始まっていたのですが、小さいころは家にはテレビがなく、隣りの家で見せてもらった記憶があります。その後、わが家にも白黒テレビがやって来て、みんなの家がほとんどカラーテレビになってからもしばらくは白黒でした。(今思うと不思議とそのころ見ていた番組も色がついていたような気がします。)テレビが来てからは毎日見ていて、ぼくにとってテレビは生活になくてはならないものになりました。

 今日の特別番組では、なつかしい映像や出演者がたくさん出てきました。その度にわたしは感動して見ていました。

 午前中に放送された出演者の同窓会のコーナーの中で、印象に残ったのは、今は亡き鶴田浩二主演の『男たちの旅路』というドラマでした。放送された当時、ぼくは10代だったと思います。そのコーナーでは、脚本の山田太一、共演の桃井かおり、水谷豊が当時の思い出を語っていました。

 見ていたときは感じなかったけれど、山田太一は、1人の実力派の俳優と2人の個性派俳優をうまく使ったドラマを作ったものだと本当に感心しました。戦争体験をした者にしかできない鶴田浩二の演技と人間の命に対する価値観を見事に引き出し、桃井かおりと水谷豊の個性をきらりと光らせていたと思います。

 昔から変わらない桃井と水谷のトークに心の底から笑うことができ、鶴田の思い出話からはその偉大さに気付かされ、本当に楽しいひと時でした。

 「岸辺のアルバム」「ふぞろいの林檎たち」「想い出づくり」など山田太一のドラマを見てきたけれど、彼には、これからもよい俳優を発掘し、見る者の心に訴えるドラマを作り続けてほしいと思います。

岸辺のアルバム (光文社文庫)

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ふぞろいの林檎たち DVD-BOX

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想い出づくり DVD-BOX 全14話収録

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