最後のハンドベースボール


 今日は体育で最後のハンドベースボールをしました。

 当初から個人があって、ボールを投げることも取ることも打つこともできない子はいるし、野球のルールも全く知らずに、打ったらどうすればいいのかわからない子もたくさんいました。

 1塁だけをおいて、打ってボールより早くたどりつけば、1点というルールからはじめ、2塁、3塁と伸ばし、最後に野球のダイヤモンドを書いて試合ができるようにしました。守備もランナーがいる位置によって、投げる場所もちがうことも勉強しました。

 はじめのうちはルールもはっきりと決まっていないので、もめごとがいつもおきていました。話し合いながら、自分たちのルールがはっきりと決まっていきました。

 自分勝手な行動をとる子がいるので、けんかも多かったのですが、けんかした子は、退場の処分を受けるようにすると、少しずつけんかも少なくなりました。

 こうして、最後のハンドベースボールの試合の日をむかえたのです。どのチームもまとまって、整然とほとんどトラブルもなく、楽しく行っていました。もう打ったらどこへ走ればいいかわからない子はいません。守備も、少年野球をやっている子を中心にして、まとまってきました。全員の子がボールを打てるようになっています。1ヶ月半くらい前の子供たちの様子とは思えないくらいよくやっています。わたしは子供たちの成長振りを見ていて、ちょっと感動してしまいました。

 試合後、子供たちをほめ、問いかけてみました。「何のためにスポーツをやるのだろう。」すると「体を鍛えるため。」という答えが返ってきました。「そう。それと人と楽しく過ごすため。それから、生活を楽しみ、心を豊かに過ごすため。」と付け加えておきました。

 全員の子が、もうルールがわかったようで、野球などを見たり、やったりする機会が増え、もっと生活が豊かになることを願って授業を終わりにしました。

 子供って本当にすごいです。