恐ろしすぎて


 今日、同僚のアメリカ人女性と仕事の打ち合わせがあり、話をしました。彼女はニューヨークから2年前来ました。ユニークな日本の文化や生活に触れたくて、また、将来は日本とアメリカの合弁企業で働く希望があって、日本に来たそうです。

 彼女は、1年前のあの悲劇の時、知り合いのレストランで、みんなで日本語の勉強をしていたそうです。みんなで飛行機がビルに突っ込む様子を見て、1機目がビルに突っ込んだときは事故だと思ったけれど、2機目のときは、テロだとすぐわかったそうです。数日間は、アメリカの友人とは連絡がとれず、とても心配したそうです。その後、家族と友人のみんなと連絡がとれ、全員が無事だとわかり、ホッとしたそうです。でも、あれから1年間、アメリカ人としてとても悲しい気持ちで日本で過ごしてきたそうです。

 彼女は、あの当時、沖縄がテロの標的にされているという情報があり、台風が来たためそれが実行されなかったことや今年沖縄の米軍基地の友人を訪ねた時に人物を綿密にチェクするために、基地内に入るために2日間かかったことも話してくれました。そんな話を聞くと、あのテロが身近に感じられ、とても恐ろしくなりました。

 彼女の話によると、アメリカ人の多くは、戦争を嫌い、戦争を望んでいないそうです。テロの中心人物が早く捕まり、裁かれ、戦争を避けることを願っているそうです。アメリカがもしまたテロとの戦いということで戦争を始めたら、日本はどうなってしまうのか。彼女の話を聞きながら、とても不安になりました。

 帰宅後は、日本テレビの特別番組を見ました。4機目のピッツバーグ郊外に墜落した93便は、乗客たちが勇敢にテロリストと戦った結果墜落し、地上の被害がなかったことを初めて知りました。建物には突っ込まなくてよかったけれど、もし、操縦士か副操縦士が無事でいたら、あの勇敢な乗客たちは助かったと思い、本当に悲しくなりました。

 そして、『0911・カメラはビルの中にいた』は、最後まで見てしまいました。2機の飛行機がビルに突入後、タワー1のロビーに集結する消防士たちの姿が映し出されました。あのビルたちの運命を知っているだけに、「早く逃げろ、早く逃げろ。」という思いで、今さらながらドキドキしながら見てしまいました。

 ビル倒壊後の映像は、本当に恐ろしすぎました。リアルだけれど、こんなことがあるはずがないという気持ちが強くなり、かえってフィクションではないかという感覚を持ってしまいました。こんなことが本当に人間にできるのでしょうか。

 毎年9月11日は、わたしにとって、これからずっとテロや平和について考える1日になるでしょう。