ブルガリア・ルーマニアから帰国しました

 初めて、ブルガリアルーマニアへ、ツアーの仕事で行ってきました。行く前は不安だったのですが、とてもおもしろかったです。

 特に、ルーマニアチャウシェスクの処刑で終わった民主革命のイメージが強烈だったのですが、ラテン民族の国ということで、明るい雰囲気でした。言葉も古代ラテン語に一番近いそうです。ルーマニア人は、同じラテン語系のフランス・イタリア・スペイン・ポルトガル語がだいたいわかるそうです。でも、逆はだめだそうです。試しにイタリア語で話しかけてみたら、ちゃんと通じました。

 地方都市には、たくさんキレイな町並みが残っていましたが、首都のブカレストチャウシェスクが古い町並みを壊してしまって、コンクリートの古くて汚い建物が並んでいました。

 特に「国民の館」!本当に大きくて驚きました。今、会議等で使っているそうですが、半分廃墟のような、悪趣味なコンクリートの巨大な塊という感じでした。前庭は、まったく手入れがされていなくて、雑草が生えていました。国民は食べるものもなかったというのに、1500億円かかったそうです。規模はペンタゴンについで2番目。これを作ることによって、西側諸国と肩を並べられると思ったそうです。

 ホテルは、旧共産党本部の近くでした。隣りのビルの秘密の地下通路からは、12月22日(チャウシェスクが逃亡した日)の夜更け、大統領の親衛隊が次々と出て来て、市民に銃弾を浴びせたそうです。いまだに、弾痕が残っていました。

 彼が演説をした旧共産党本部のバルコニー、逃亡のためのヘリコプターが到着した屋上を見ていると、広場に集まった何万人という人々が演説する大統領に罵声を浴びせ、困惑した顔のチャウシェスク、そして、3日後の簡易裁判後の処刑の映像などがつい昨日のことのように思い出されます。

 亡命していたコマネチは、帰国して、今、体操の先生をしているそうです。人々の生活はよくなったのかというと、そうでもないそうです。前はみんな貧しかったけれど、今は、両極端になってしまったとか。物乞いもたくさんいました。

 お客様は、皆さんとてもいい方ばかりで、とても仕事がしやすかったです。
 来週は、オーストリア周遊に行ってきます。
 では、お元気で。