楽しかった旅行

 ソウルで行われたワールドカップの前夜祭は、雨だったので、翌日の旅行の天候が心配されました。でも、5月31日は朝から曇り空で、まずまずの天気でした。

 一人の遅刻者もなく、バスは予定通り、出発しました。バスの中では、音楽係がバスレク係となり、司会を務めてくれました。はじめは慣れなかったけれど、3人ともアナウンスの仕事が板についてきました。2曲目に歌った「ビリーブ」では、みんなで手話をして、盛り上がりました。

 6曲を歌い終わって、係がクイズを考えて来たので、出題してもらいました。みんなで夢中になって答えを考え、珍解答を聞きながら盛り上がりました。アッという間に10問が終わり、ガイドさんにマイクを渡しました。ガイドさんもクイズを出題してくれました。とても楽しかったので、すぐに染料植物園に到着したような気がしました。

 染料植物園では、初めに染料に使われる植物の森や温室を見学しました。たくさんの種類の木が植えられていて、昔の人の染料への工夫がとてもよくわかりました。3年生がそめた桑の木も植えられていました。係の人が説明をしていてくれたけれど、野良犬がの子どもたちを気に入ったらしく、ずっとついてきて、みんなそっちが気になって説明どころではありませんでした。

 建物の中には、実際に草木で染めた布が展示してありました。思った以上に鮮やかできれいでした。ビデオで藍染の工程も見ました。予想外の模様が出来上がる様子に、みんな歓声を上げていました。染物の楽しみがまた分かったような気がしました。

 染料植物園を出るころには、空は晴れ、太陽が出ていました。みんなの行いがよいので天気も回復したのだと思いました。

 観音様へ行くまでの途中に釣り橋がありました。大勢で渡ると吊り橋もけっこうゆれました。とてもスリルがあって、いい体験ができました。

 観音様に着くと写真屋さんが待っていてくれました。クラスごとに観音様をバックに記念写真を撮りました。一生に一枚の写真。きっといい思い出になることでしょう。

 観音様を見学し、急な山道を降りて、遊園地に到着しました。あの野良犬たちもずっとついてきていました。遊園地には他に2校いて、すでにお弁当を食べていました。わたしたちもグループに分かれ、お弁当を食べはじめました。おいしいお弁当でお腹がいっぱいになったあとは、いよいよグループごとに乗り物に乗る時間です。

 楽しい乗り物がたくさんありましたので、いくつか紹介します。名前は忘れてしまいましたが、ジェットコースターのミニ版で、曲がるときに急角度の曲がる乗り物がありました。この乗り物はとても古いので、いつ壊れてレールから外れるか心配で、とてもスリルがありました。

 ツインドラゴンは、大きな船で、前後に大きく揺れる乗り物です。高く上がって、下がるときのフワッとする感覚がとても恐怖感がありました。

 円形をした乗り物は、前後に揺れながら、時々一回転します。鉄棒の前周りをしているような感覚で、お尻もいすから離れ、宙に浮いて、不思議な気分になりました。けっこう楽しい乗り物がたくさんありました。

 乗り物に乗ったあとで、おみやげを買いました。600円という予算の中で、みんな工夫しておみやげを選んでいました。特に人気があったのは、弓矢で、売り切れてしまって買えなかった子もいました。

 そして、いよいよ出発です。朝からずっと自分の班の人数確認をしていた班長さんたちも、すっかり班をまとめるのが上手になり、自主的に仕事ができました。帰りのバスではビデオをみました。イギリスのアニメーション映画「ウォレスとグルミット」です。短時間でしたが、粘土を使った見事なアニメーションを楽しむことができました。

 旅行の最後に、もう一度「ビリーブ」を歌いました。バスガイドさんは、最後のあいさつのとき、「このクラスはまとまっていると思います。」とほめてくれました。みんなが約束を守って、仲良く過ごせたからだと思います。これからも、みんなで、思いやりを持って、協力していきたいと思います。

 そして、運転手さんとバスガイドさんにお礼を言って、バスを降りました。
 思い出に残る、楽しい旅行でした。