海の上のピアニスト

『何かいい物語があって、語る相手がいる限り、人生捨てたもんじゃない。』(1900)

 映画『海の上のピアニスト』を見ました。

 19世紀から20世紀にかけ、多くの移民たちをアメリカに運ぶ豪華客船ヴァージニアン号のバンドのトランペッターとして乗り込んだマックス・トゥーニーが、『1900 (ナインティーン・ハンドレッド)』と呼ばれた男の物語を語る話でした。

 1900年。ヴァージニアン号のダンス・ホールのピアノの上に置き去りにされた赤ん坊は1900(=ナインティーン・ハンドレッド)と名付けられ、一度も船を下りず船底で育ちます。ある日、ピアニストとしての天才的な才能を開花させた1900は、その後も船を降りずに、ダンスホールの乗客の前でピアノを引き続けます。最後までこの世に存在しなかった男として…。

 マックスと1900との再開と別れ。彼の心とこの映画を見た人の心にずっと1900のピアノの音色が残ります。

 監督、ジュゼッペ・トルナトーレ。音楽、エンニオ・モリコーネ。『ニュー・シネマ・パラダイス』のコンビで贈る船の上で一生を過ごしたピアニストの切ない物語です。

海の上のピアニスト [DVD]

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