地球危機2008

 今日、『地球危機2008』という番組を見ました。日本も含め世界各地から、環境の急激な変化によって、そこに住む人々が今まで通りの生活ができなくなっている状況が伝えられ、大きな衝撃を受けました。

 南のサンゴ礁の島では、海面上昇により住む土地が奪われた上に、海水が淡水に混ざってしまうことにより飲み水がなくなり、海水がタロイモ畑からわき出てしまうことにより、食糧を失ってしまいました。しかもそのたまった海水から蚊が発生して、マラリヤが蔓延しています。

 ヒマラヤの村では、氷河が急激に解けることにより、巨大な氷河湖ができ、自然にできた堤防が決壊すれば下流に住む人々の生活が濁流に呑み込まれてしまいます。

 その他、氷の張らない北極海ホッキョクグマや日本などに木材を輸出することにより森林が急激に減少したボルネオ島のオランウータンの絶滅の危機などのレポートがあり、画面から目が放せませんでした。

 これの危機的状況は、日本などに住む人々の便利な生活がもたらしたものです。その具体的な例として、コンビニ弁当の食材をフードマイレージで表しているのが興味深かったです。

 フードマイレージとは、食材を日本に運んでくる距離によってどれくらいの二酸化炭素を排出していかというということです。

 具体的には、サケは、デンマークフェロー諸島で養殖され、船で22000km。鶏肉は、ブラジルから船で23700km。レタスは、アメリカのカリフォルニアから空輸で8300km。インゲンはオマーンから空輸で7800kmなどなど、みんな日本に向けて輸出されるためのものです。コンビニ弁当の食材のフードマイレージを合計すると16万kmになるそうです。しかも、コンビニ弁当の多くは期限が来ると大量にごみとして廃棄されているそうです。食材を運んできて二酸化炭素排出、それを捨てて二酸化炭素排出。わたしたちは、なんて地球に対してひどいことをしているのでしょう。

 テレビは途中までしか見ませんでしたが、地球の危機は、わたしたちがもたらしたものということが切実に感じられる番組の構成でとてもよかったです。

 それで、わたしたちに何ができるか。頭では分かっていてもなかなかできないのですが、できるだけ不便な生活、我慢する生活にもどることだと思います。そのためには、南の島の飢えに苦しむ子どもたちやヒマラヤに住む少女たちや北極海ホッキョクグマボルネオ島のオランウータンなどに思いをはせながら、生活することだと思います。少しでも二酸化炭素を排出しないために。