涙そうそう
古いアルバムめくり ありがとうってつぶやいた
いつもいつも胸の中 励ましてくれる人よ
晴れ渡る日も 雨の日も 浮かぶあの笑顔
想い出遠くあせても おもかげ探して よみがえる日は 涙(ナダ)そうそう
2007年3月7日水曜日。6年生を送る会が行われているD小の体育館。
職員の6年生への歌の贈り物『涙そうそう』が始まると、6年生の後ろからたぬきたちがピョコンピョコンと顔を出しました。
「あっ、先生だ。」
担任を見つけては口々に歓声をあげるたぬきたち。映画『平成狸合戦ぽんぽこ』のような人垣、いえ、たぬき垣を見て、思わずわたしは笑ってしまいました。
「なんてかわいいんだろう。」
でも、歌が始まると予想とはちがって、1年生のたぬきたちは、真剣な表情で歌を聴いてくれました。見事なこの1年の成長振りです。
この日の1年生の出し物は、授業参観の時の群読『たぬきの糸車』の言葉を短くし、10分で終わりになるように再編成したものでした。やぶれしょうじの穴からたぬきの目玉がクルリクルリと回るよう工夫したり、えつ子先生手作りのたぬきの着ぐるみを着たいいだももかさんや割烹着を着たおかみさん役のなぐもみもりさんが登場したり、授業参観とはちがった趣向を凝らして、6年生に感謝の気持ちを表しました。
この日の1年1組は、残念ながらインフルエンザによる出席停止や風邪による欠席で、6人も発表できませんでしたが、1年生の一員として身動きしたりせず、心を込めて、6年生に力強い群読や表現豊かな歌声を贈ることができました。本当にりっぱだったと思います。
晴れ渡る日も 雨の日も 浮かぶあの笑顔 想い出遠くあせても
さみしくて 恋しくて 君への想い 涙そうそう
会いたくて 会いたくて 君への想い 涙そうそう
『たぬきの糸車』でがんばる1年生の姿を思い浮かべ、1年生の前で真剣に『涙そうそう』を聞いてくれている6年生の顔を見ながら、最後のサビを歌い、わたしも涙そうそうでした。
もうすぐ6年生とも1年1組のみんなともお別れです。
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