リバー・ランズ・スルー・イット

 この映画の美しいモンタナの自然を見て、心が洗われました。日本的だけれど「ふるさと」という歌を思い出しました。

 弟のポールは道を踏み外してしまったけれど、父から教わったつりの才能を開花させ、芸術的なフライフィシングの技を見につけ、短い人生を閉じました。兄のノーマンは堅実な道を歩み、シカゴで大学教授として長く生き続けました。全く正反対な兄弟を結びつけてくれたのが、フライフィッシングでした。この映画のストーリーの中でいろいろなできごとが起こりましたが、兄弟で釣りをしている場面になると自然と心が癒される思いがしました。

 最後の年老いたノーマンが釣りをする場面を見た時、心の中で静かな感動が起こりました。このモンタナの川の流れとともに、ノーマンの心の中には、この川でともに育った弟の思い出、父から受け継いだキリスト教の精神、両親や妻への思いがいつも流れているのだと思いました。もう少し年をとったら、もう一度この映画を見たいと思います。

 初めてこの映画を見た時、ポール役がブラッド・ピットだとは知りませんでした。後にあんなに有名になるとは思いませんでした。わたしにとってこの映画のブラピが一番いいと思います。