たくさん勉強した社会科見学

 前日は冷たい雨がふり、天候も心配されましたが、社会科見学当日は、風もなく、すばらしい天気になりました。

 学校を出発したバスは、公設市場に向かいました。しおりのコースをたどりながら、窓から見えるものをチェックしていきました。浄化センター・警察署・病院など、子どもたちも通りなれている道でも、ふだんはあまり意識していないで見ている建物を確認しながら、勉強していきました。みんなよく窓の外を見て、しおりの中の場所の名前に一つずつ○をつけていきました。

 市場では、青果と水産のせり場や中卸商店をそれぞれの見学用のテラスから見せてもりらいました。案内をしてくれたおにいさんは、わが小出身で、小学校の階段の鳩のレリーフを卒業記念に作ったことをなつかしく話していました。

 せりはもうすでに終わっていましたが、行き先の決まった農産物がまだだいぶ残っていました。子どもたちはよく観察し、しおりにたくさんメモしていました。一般の小売店の中には、直接せりに参加する店とせりで仕入れてきた中卸商店から品物を買う店があるそうです。中卸商店から買う場合は、直接せりに参加して買うよりも値段が高くなるそうです。でも、せりに参加するためには、お金をはらって権利を買わなくてはならないそうです。

 最後に、マグロなどが保存されている大きな冷蔵庫の中に入らせてもらいました。中は、−50℃。ふだんの生活では体験できない温度です。子どもたちは、「キャー。」「しんじゃう。」「息ができない。」などの悲鳴を上げながら、すぐに外に飛び出していきました。外に出て、はだにふれると、ほんの少し中にいただけなのに、すごく冷たくなっていました。めがねのレンズは、外に出たとたん、真っ白になりました。すごく貴重な体験ができました。

 消防署に行くまでの道では、みんなで歌を歌っていきました。「ビリーブ」「大きな古時計」「もみじ」「勇気100%」。歌好きな子が多く、みんな楽しそうに歌っていました。もっと歌いたそうでしたが、すぐに消防署に着いてしましました。

 消防署では、たくさんの消防自動車が集まっていました。いち早く火事の現場に向かう1号車、消火用の水をたくさん入れた水槽車、石油などの火災を消すための化学車、患者を運搬する途中で手当てをするための道具をたくさん乗せた救急車など、いろいろな種類の自動車があることがわかりました。

 また、消防士さんが出動しないときに働く場所もみせてもらいました。夜火事が起きてもいいように眠りながら待機する場所、119番の電話がつながる司令室、消防士さんが事務の仕事をする場所など、消防署の中にはいろいろな施設があることがわかりました。

 最後に、3年の担任2名がはしご車に乗せてもらいました。子どもたちはとてもうらやましそうでした。はしご車のはしごを全部伸ばすと40mになるそうです。地上40mからの眺めは、とてもすばらしかったです。下にいる子どもたちは、豆粒のようでした。風がなかったからよかったけれど、これで風があったらはしごがゆれてこわいだろうなと思いました。

 消防署でたくさん見せてもらったので、市役所には予定より遅れて到着しました。係の職員の方が駐車場のところで待っていてくれました。市役所は、ちょうどお昼休みの時間で、たくさんの職員の人が昼食をとるために出てきました。市民課をみせてもらった後、5階まで行って、北側と南側の景色を眺めました。市役所のとなりには2日前に開通したばかりの道路と橋が見えました。また、市の中心部から見えるいろいろな建物がわかりました。

 たくさんのことを勉強し、やっと昼食の時間になりました。お弁当は、市役所の中の体育館で食べさせてもらいました。待ちに待ったお弁当なのでみんな楽しそうに食べていました。でも、予定が少しおくれていたので、ランチタイムは短くなってしまい、おやつを食べる時間が少なくなってしまいました。

 午後は、工業団地の工場に向かいました。この工場では、カーエアコンのコンプレッサーを作っていました。子どもたちには少しむずかしかったけれど、自動的に作業する工程や人間の手で作業する工程などが間近で見学できました。製品を運ぶのはすべてオートメーション化されていて、天井の近くで運ばれていく様子や自動的に動く台車などが目にとまりました。

 見学後は、社員食堂でジュースをいただき、おみやげにリサイクルで作った鉛筆やレターセットをいただきました。

 本当にたくさんのことを勉強した一日でした。子どもたちも一生懸命見学し、しおりにたくさんのことを書きこんでいました。社会科見学で学んだことがこれからの授業で役立ちそうです。