大停電の夜に

 映画『大停電の夜に』を見ました。パニック映画かと思ったら、クリスマスイブの心温まる物語でした。

 複雑ですが、登場人物をご紹介します。

天体マニアの中学生
乳がんの手術をする若いモデル(オダギリジョーが婚約した香椎由宇です)

・店を閉店しようとするジャズバーのマスター
・ジャズバーの向かいのキャンドルショップの若い女

・息子に実母は生きていると告白をした余命数カ月の入院中の父
・転勤を言い渡された息子
・夫との離婚を決意しているその妻

・ホテルに泊まる女性
・上海出身の中国人のホテルマ

・6年の刑期を終え刑務所を出所し、恋人に会いに来た男
・彼との約束を守らず他の男性と結婚しまい2人目を身ごもっている女性

・結婚前の秘密を持つ女性
・妻から過去の秘密を告白をされる定年退職を迎えた夫

 それぞれのストーリーが伏線となって、病院とジャズバーの場面に向かって流れ込みます。

 この物語で重要な役割を果たすのが、キャンドルショップを経営する若い女性とろうそくの炎です。人間の生活にかかせない電気がなくても、人のやさしさとろうそくの炎が夫婦の絆の再生させたり、人々の心の傷を癒したりして、新たな出発への力を与えてくれます。吉川晃司のサンタクロースがプレゼントを渡すところが涙を誘います。

 『地球危機2008』というテレビ番組を見たあとだけに、もう一度わたしたちの生活の原点に戻って考えさせてくれる映画でした。生活に疲れたら、ぜひ見て下さい。

 個人的には、よく行ったホテル日航東京のロビーが懐かしかったり、スポンサーのブレンディを飲む不自然さがおもしろかったりしました。